
― ロープアクセス技術における重大な安全上の注意 ―
インフラ高所点検・橋梁点検などのロープアクセス作業において、
ビームスライダーの安易な使用は、重大な事故につながる恐れがあります。
(一社)ロープアクセス技術協会(SORAT)では、
ビームスライダーの使用を原則として禁止しています。
■ 『2点確保の大原則』が絶対条件
ロープアクセス技術の基本中の基本が、『2点確保の大原則』です。
これは、ロープユーザーの荷重を、常に2点以上の支点・確保点で支えることを意味します。
万が一、1点での確保が失われた場合でも、もう1点の確保が残っていることで墜落を防ぐ
――この理屈が、安全の根幹です。
当然、支点・確保点は、それぞれが完璧に設置していなくてはなりません。
それを確認するために、「仮荷重テスト」および「作動確認」が必須です。
さらに「ロープチェック」も動作ごとに実施します。
これらが常に、確実に実施されているからこその『2点確保の大原則』であり、長年の無事故実績であります。
■ ビームスライダーは「ゼロ点」
ビームスライダーは、ロープユーザーの荷重を確実に支える「支点・確保点」にはなり得ない器具です。
そのため、SORAT技術ではビームスライダーを「ゼロ点」と位置づけています。
同様に、クランプ類や、飛び道具であるフック類についても、原則「ゼロ点」として扱っています。
■ ビームスライダーをやむを得ず使用する場合の条件
やむを得ずビームスライダーを使用する場合には、
-
『2点確保の大原則』の徹底
-
厳重な安全管理体制
-
支点・確保点の確実な設置と確認
-
仮荷重テスト・作動確認・ロープチェックの実施
これらがすべて満たされていることが大前提です。
👇厳重な安全確保をしビームスライダーを使用した例
■ 安易な使用は決して許されません
-
面倒だから
-
作業時間を短縮したいから
-
夜間の跨線橋点検で時間が限られているから
こうした理由で、安易にビームスライダーを使用することは決して許されません。
■ 安全が大原則です
きぃすとん/SORATでは、創業以来35年間、『2点確保の大原則』を徹底し、無事故を継続しています。
ロープアクセス技術は、安全を前提として初めて成立する技術です。
■ まとめ
-
ビームスライダーの安易な使用は厳禁
-
ビームスライダーはゼロ点
-
使用する場合は2点確保の大原則が絶対条件
-
安易な判断は重大事故につながる
ロープアクセス技術に携わるすべての現場で、
今一度、安全思想と基本原則の再確認をお願いいたします。