㈱きぃすとんでは、安全意識の向上を目的として、不定期に安全大会を開催しています。
今回は繁忙期が一段落したタイミングで、久しぶりの開催となりました。今回のメインテーマは「他山の石」、そして「ハインリッヒの法則」です。

数か月前、業界内に衝撃的なニュースが飛び込んできました。某社において墜落事故が発生したという情報です。
当初は断片的な情報しかありませんでしたが、最近になって少しずつ詳細が伝わってくるようになり、社内でもスタッフの間でこの事故について話題になることが増えていました。
そこで今回の安全大会では、急遽メインテーマを「某社で発生した墜落事故」とし、この事例をもとに安全について改めて考える機会としました。
事故は決して他人事ではありません。他社で起きた事故から学び、自分たちの現場に置き換えて考えることが重要です。まさに「他山の石」として活かすべき事例です。
また、安全管理の考え方として知られる「ハインリッヒの法則」も改めて確認しました。重大事故の背後には、多くのヒヤリ・ハットや小さな不安全行動が潜んでいると言われています。日常の小さな違和感や危険の芽を見逃さないことが、重大事故を防ぐために不可欠です。
以下に、安全大会の様子と、その内容を文字起こしとして紹介します。

レスキュー訓練の片付け不足: 前日の訓練後、飲みかけのペットボトルが放置されるなど、片付けが不十分であったことが指摘されました。共有スペースや備品に対する意識向上が求められています。
ビームスライダーの事故報告: きぃすとんとは関係ない某社で発生した、ビームスライダー使用中の墜落事故(ベテラン作業員による0点支持が原因)が共有されました。
現場では「本音(使わざるを得ない)」と「建前(安全確保が困難)」の乖離があるが、100%の安全が確保できない場合は新しい方法を考える必要があります。
「盲従」の危険性: AI(Gemini)を用いた資料に基づき、「何も考えずに指示に従うこと」の危うさが議論されました。
違和感や「おかしい」という直感を無視せず、声を上げることが自分と仲間を守ることに繋がります。

新制度と組織文化(辻本氏)
メンター制度の導入: 新人が放置されるのを防ぎ、コミュニケーションの架け橋となる「話し相手」としてのメンターを配置します。
技術指導(SRT等)は引き続き小川氏・近藤氏が担当しますが、メンターは精神的なフォローや会社に馴染むためのサポートを担います。
悪口・陰口の禁止: 陰口は新人の不信感を招き、離職リスクを3割高めるというデータが示されました。
不満がある場合は直接言える環境を目指し、どうしても言ってしまう場合はその人の良い面もセットで話すよう意識することが提案されました。
指導の適正化: 「新人が新人に教える」ことによる誤情報の拡散を防ぐため、原則として担当メンターや隊長、専門担当者(装備なら須藤氏など)に確認する体制を徹底します。

装備・インフラ・事務関連
ハーネスの耐用年数: メーカー基準(10年)に関わらず、きぃすとんルールである「5年」での廃棄・更新を再確認し、各自タグの点検が求められました。
ヘルメットの規格: 現在使用しているクライミング用は、厳密には「墜落時保護用」の国内規格を通っていないものが多いため、今後の現場対応(ゼネコン対応等)を含めてストラートへの買い替えや予備の確保が議論されました。
レッドレポート(過去の事故)の共有: 12年前に発生した、風による擦れでロープの外被が切断された事案が共有されました。特に吹き付け面などでは、登る前の負荷確認やロープチェックの徹底が必要です。
デジタル化の推進: 辻氏により、無線機やカメラの貸出管理アプリ、および給与明細をPDFでメール送付するシステムが開発・導入されます。
秘密保持契約(NDA)の締結: 顧客情報や企業秘密を守るため、全社員を対象に契約の締結が進められます。
倉庫移転と新会社について
倉庫引っ越し: 4月に予定されている移転に向け、各自の荷物整理と、共有のスプレッドシートでの進捗確認が依頼されました。
H社(代表:H氏): きぃすとんホールディングスの100%子会社として設立されました。
H氏は営業や橋梁点検などを担当し、人手が必要な際にきぃすとんから応援を出す形になります。現在はきぃすとんの社員という扱いで、共に活動する「仲間」であることが強調されました。